胡蝶蘭の根っこが関係してくる病気にはこんな共通点があった!

胡蝶蘭を買ったり貰ったりして1~2ヶ月花を楽しんだ後に、すぐに枯れてしまうようなことありませんか?

胡蝶蘭が死んでしまう理由の一つとして最も多いのが、根腐れだって知っていましたか?

根腐れを起こさない管理の仕方や、

根腐れを起こしてしまった時の対処、

根っこがかかりやすい病気など、見て行きたいと思います。

胡蝶蘭の水やりは少なくていい理由

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胡蝶蘭は、実はもともとは土に生えているものではなく、他の木の皮の部分に生えています。南フィリピンなどの温暖な地域で生息していて湿気が多いところでもありますが、実は根っこは埋まっていなく外に出ているような形になります。その為根っこはずっと湿っている状態ではないのです。

葉っぱから空気中の湿気を吸っていきます。

胡蝶蘭は木の栄養分は吸わないで自生して生きている植物なので、鉢に入れて自立して生きていることも出来ます。

胡蝶蘭の生態がわかると、胡蝶蘭を育てるのに必要なことが分かってくると思います。

胡蝶蘭は、まず、人目につくところに置いてあげましょう。人が良くいるところが胡蝶蘭も居心地良い場所です。温度も湿度も人の快適温度に近いです。昼は30度以上夜は15度以下にならないようにしてあげてください。

肝心な水やりですが、実は2週間程しなくても全然元気ということが多いのも胡蝶蘭の特徴です。環境が整っていれば実はずぼらさんの方が胡蝶蘭が長持ちすることもあるくらいです。

しかし、水はけがよい、素焼きの鉢を使用している場合はもう少し頻繁に水を挙げてあげます。

逆に陶器やプラスチックの鉢は水はけが悪いので、水をやるタイミングは長く見た方が良いでしょう。

土が完璧に乾いてから下から水が出るくらいたっぷりの水をあげます。水を使って中の空気を入れ替えてあげます。受け皿に出てきた水はそのままにしないですぐに捨ててあげてくださいね。

直射日光に当たらず、直接風が当たらない風通しがよい場所に置いてあげ、水やりの頻度と温度に注意すると胡蝶蘭は次の年もしっかり咲いてくれるようになります。

胡蝶蘭の根っこの病気は、これが原因!!

胡蝶蘭が根っこに病気になる時は、根腐れや、根っこが常に濡れていることによるカビが原因であることが多いです。

病気別にどんな症状になるのか見てみたいと思います。

・根腐れ

葉がしなびていたり元気がなかったりしてきます。下葉が黄色くなっておちてしまったりします。

【根腐れの対処方法】

根が腐ったからといって諦めないこと!一番効果があるのは植え替えです。

鉢から取り出し、腐っている部分を清潔なはさみで切り取り、日陰で吊るして干してあげ、乾かしてあげます。

根が残っている部分をあたらしい鉢に植えます。その残った根っこに鉢の大きさを合わせ、植えてあげます。あまり水やりはせず、霧吹きなどで葉っぱに水分を補給させてあげてください。

根腐れの植え替えの場合、緊急を要しますので、極端に寒い時期以外植え替えを行い生命力を信じてあげます。

【根腐れの対策と予防方法】

水やりをし過ぎないことです。完全に乾いてからたっぷりの水を受け皿に水が溜まるくらいあげ、受け皿に溜まった水はすぐに捨ててあげてください。

根腐れを起こすのにも菌がいる??実は同じ根腐れでも菌によって変わってくる対処の方法?

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・リゾクトニア菌

根腐れに似た病気です。根腐れの原因はこの菌が発生することもあります。

水を沢山あげているのにしなびてきたら、この病気を疑います。また、葉が黄色く変色する前に落ちてしまいます。土に蜘蛛の巣のような糸が付き、匂いもキノコのような香りがしてきます。

【リゾクトニア菌の対処方法】

植え替えを行います。根腐れと同じように腐った根を切り、残った根を三日ほど吊るして乾かし、新しい鉢に植えてあげます。

【リゾクトニア菌の対策と予防方法】

土が乾く前に水をやると、湿気が残ってしまい、菌が繁殖しやすくなってしまいます。土が乾いてから水をあげるなどして気をつけます。

・フザリウム菌

根腐れやリゾクトニア菌と同様で、土の水分が多いところから感染してしまいます。胡蝶蘭が弱ってしまったところに、根から侵入します

。茎が黒くなったり、葉が黄色く変わり葉がおちてきます。根から感染するので発見が遅れやすく、根腐れと勘違いしやすいので注意が必要です。

病気の部分を切ると断面が赤くなっていることもあります。

【フザリウム菌の対処方法】

腐っている根っこの部分を取り除き、薬剤をつけ植え替えます。その場合トリフミンやロブラールなどの薬剤を使用します。

中央の葉まで侵されてしまうと救うことが出来なくなります。

【フザリウム菌の対策と予防方法】

フザリウム菌に犯される前に、対処します。予防として薬をかけて予防することもします。

基本的に根が弱くならないように、水やりのタイミングを乾き気味になったタイミングで行うようにします。受け皿の水などもすぐに捨てます。

・疫病菌(フィトフトラ)

花の茎や根が腐敗してきて白いカビが出る症状です。最初は黒くなってきます。主に茎に出やすいようで、茎が細く黒くなってくるのは注意が必要です。

【疫病菌(フィトフトラ)の対処方法】

茎に出た場合はその部分にメタラキシルなどの薬を薄めたものをその部分に塗ります。筆などにつけて塗るとうまくいきます。

【疫病菌(フィトフトラ)の対策と予防方法】

水はけが悪いと出来やすいので水をあげ過ぎている、受け皿の水をそのままにしていたり、風通しの悪いところに置いている、湿度が高すぎる、などという理由があるはずです。

日当たりも関係してくるでしょう。日は当たっていますか?その際、レースのカーテン越しの光を当ててくださいね。

まとめ

胡蝶蘭の根っこが病気になるのは、水のやり過ぎが原因のことが多いようです。もともと、通気性がいいところに根っこがある植物なのは、雨季と乾季がある地域にあるからでしょう。

乾季の時にもしっかり生きて行けるように、少ない水でも生きて行けるようになっているのです。

もし、根っこが腐ってきてしまっても、少しでも無事なところがあれば、胡蝶蘭の生命力を信じてみると、回復してくれるかもしれません。

そのためにもしっかりと病気を見極めて、対策していくことが最も大切です。